第17回信毎選賞 シルバーバックの会 介護の不安語り合い軽減
2012年10月6日(土) 信濃毎日新聞
▼以下引用
男性介護者が集まって語る会合のルールは、言いっ放し、聞きっ放し、他言無用。同じ立場だからこそ、喜びもつらさも分かち合えることがある。
東信地方の福祉関係者らでつくる「シルバーバックの会」(事務局・上田市、25人)は2004年夏、弱音を吐けずに介護を抱え込みやすい男性介護者を支援しよう―と発足。当事者同士が語り合える場を上田市と小諸市で月1回ずつ提供しmこれまでに150回ほどの開催を重ねた。
会合での話題は世間話から、慣れない家事の中で見つけた料理の工夫などさまざまだ。認知症の母を介護していた上田市の男性(61)は、ケアマネージャーに紹介してもらい会合に参加。「同じような人が集まれる息抜きの場。すごくほっとした」と話す。母は3月に亡くなったが、他の人を支えようと、今も顔を出している。
自宅で介護する人のうち、01年は約4人に1人だった男性介護者は、10年には3人に1人に増加した。また県内の65歳以上の高齢者が家族から虐待を受けた事例は11年度には過去最高の342件に達し、虐待した人の約7割を男性介護者が占めた。
そんな状況の中で、同会の意義は、今後さらに増しそうだ。昨年8月から代表を務める宗利勝之さん(50)=上田市=は「男性会議者の悩みや不安に対する理解はまだまだ不足している。男性への支援にこだわって活動を続けたい」と強調する。
会の名前である「シルバーバック」は、マウンテンゴリラのボスの背中が銀色に輝くことに由来している。家庭を支え、地域でも頑張っている男性の背中をマウンテンゴリラのボスに重ねた。シルバー世代を支える―という意味も込めている。
男性介護者を支援する団体や会合は県内でも少しずつ広がっている。ただ、「人が集まらない」「本当に必要な人に情報が届かない」という共通の課題も浮上。同会は11月、上田市で開く男性介護者の全国交流会をきっかけに、県内外の団体によるネットワークづくりに乗り出し、支援の輪を広げるつもりだ。
▲引用ここまで
第17回信毎選賞に選ばれた「シルバーバックの会」の会の紹介部分をピックアップしました。
男性介護者の支援のための会とのこと。
自助グループと同じように言いっ放し、聞きっ放しというところがいいですね。
弱音を吐いたり、何気ない世間話をする中でお互いの悩みや思いを共有し、共感してまた日々の生活に戻っていくんでしょうね。
こういう会ぜひ続けていっていただいて、また様々な方法で情報発信・共有ができるといいですね!
(文:mitu)
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