第17回信毎選賞 塚原成幸さん 病室の子らに届けた笑顔
2012年10月6日(土) 信濃毎日新聞
▼以下引用
カラフルな衣装を身にまとい、トレードマークは赤い鼻。入院中の子どもたちを訪ね、おどけたしぐさや遊びで笑顔を引き出す「クリニクラウン(臨床道化師)」として2000年から県内外で活動している。05年に小児科医らと設立したNPO法人「日本クリニクラウン協会」(大阪市)では、クラウンの育成を担当。これまで17人が認定され、信大病院(松本市)や東日本大震災の被災地など全国の医療機関で活動している。「入院中の子どもは、いろいろなことを我慢し、諦めている。子どもらしさを取り戻す手助けをしたい」
東京都出身。長野大(上田市)在学中から道化師として活動を始め、91年の卒業後は、県内を拠点に年100カ所以上で公演。海外にも足を延ばした。ただ、人前で演じるだけでは飽き足らなかった。福祉に関心があり、「人と関わり、人を支える道化師」を目指した。表現力に自信がついた1999年ごろ、病室の子どもたちへの訪問を計画。いくつかの病院に申し込んだが、「前例がない」と相次いで断られた。
2000年になり、知人の仲介で、県立こども病院(安曇野市)への訪問を許された。初めて入った病室で子どもたちと触れ合うと、とびきりの笑顔が返ってきた。「子どもたちは、待っていてくれた」。反応の良さを見て、今度は病院側が乗り気になり、月1回通うことに。さまざまな子どもたちと向き合い、子ども本来の感情を自然に引き出す接し方を身に付けていった。
そんな中で、80年代から欧米を中心に広がった「クリニクラウン」を知る。05年にNPOを設立し、全国で訪問先を開拓。昨年度は、NPO全体で延べ1万人余の子どもたちの元を訪れた。「クリニクラウンの可能性には気づいてもらえた。さらに根付かせるには、これからの取り組みが大切」と気を引き締める。
今年4月、清泉女子学院短大(長野市)の助教に着任。「子どもがのびのび育つには、周りの大人が生き生きしていなくては」。培った経験を、幼稚園教諭や保育士を目指す学生に伝えている。
▲引用ここまで
クリニクラウンといえば思い出す映画があります。
それは、「パッチアダムス」
クリニクラウンを始めた人、ハンター・キャンベル・アダムスさんの実話をもとにつくられた映画です。
映画を見たときにはこういう人がいるんだなと思っていたんですが、実際にそれを実践してやっているのが塚原さんを含めクリニクラウンのみなさんです。
塚原さんとは、同じ長野大学が母校ということで数年前にお話させてもらったこともあり、また、先ほどのハンター・キャンベル・アダムスさんを塚原さんたちが、塩尻市にお呼びしたときに当日ボランティアで関わらせていただいたこともありました。
今回の受賞おめでとうございます!
ウィキペディア-パッチ・アダムス-
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%81%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%A0%E3%82%B9
日本クリニクラウン協会
http://www.cliniclowns.jp/
(文:mitu)
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