2013年5月25日(土) 信濃毎日新聞
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に 課題点検ということで、現在、上田市天神の日本たばこ産業跡地(JT跡地)に建設中の上田市交流文化施設について連載されています。本日の記事は第3回目。
第3回目の今回は「市民と理念の共有必要」という見出しでした。
記事の前半の方は岐阜市可児市の文化普及支援施設「市文化創造センター(通称 アーラ)」での取り組みが紹介されていました。
クラッシックの名曲で踊ろうという企画「オーケストラで踊ろう」という企画の紹介があり、そのあとは、その企画を行っている「アーラまち元気プロジェクト」の活動の紹介をしていました。
「アーラまち元気プロジェクト」の目的は、市民が芸術に親しみながら地域社会の課題解決を図ること。プロジェクトは、アーラの館長兼劇場総監督の衛紀生さんが仕掛けたそうだ。
可児市は名古屋市のベッドタウンで住民同士の結びつきが比較的薄いといわれており、「高尚な演劇やコンサートに傾きがちだったアーラのそれまでの姿勢と、市民の要望にずれを感じた」と衛さんはお話され「文化は、生活に困難を抱える人を排除せず、包み込む機能がある、地元で必要とされることに目を向け、それに対応した事業を行うのが公共ホールの使命だ」と考えていらっしゃるようです。
と、ここで上田市の方に話題が移ります。
上田市は、来年10月に開館する市交流・文化施設の整備計画を2009年に策定。施設が果たす役割の第一に子どもを中心とした「人の育成」を掲げたそうです。2011年度にまとめた運営管理計画案に盛った事業計画では、出演した音楽家らと子どもとの交流、演劇や美術のワークショップなどを列挙し、「育成の取り組みが地域文化を形成し、魅力あふれるまちづくりへの懸け橋になる」と説明されているようです。
しかし、こうした理念は市民に広く浸透していないとして、開館後の学校や保護者とどのように連携をとるかなどの検討はこれからとのこと。
最後の段落では、交流・文化施設「ホール検討委員会」の委員を務め、丸子中学校音楽教諭で県中学校吹奏楽連盟事務局員の金井弘さんのお話として、「著名音楽家などを呼んで育成事業をしようとしても予算や人手に限界がある」とし、「まずは市民と文化団体、学校が理念を共有する場として施設を使い、音楽鑑賞や美術教室のような、すでにある草の根活動を活かす方法を考えていくべきだ」と指摘されたそうです。
さて、2011年度にまとめた運営管理計画案について記事には6項目別枠で掲載されていましたのでピックアップしておきます。
運営管理計画案に盛られた主な事業計画
・子ども育成(音楽家との交流、伝統芸能体験、芸術鑑賞など)
・文化・芸術鑑賞(オーケストラの定期演奏会、郷土作家の常設展示)
・参加・体験(演劇、美術などのワークショップ)
・地域文化醸成(学校、福祉施設への出前公演、市民ギャラリー運営)
・交流・地域活性化(大規模大会・集会の誘致、子ども美術コンクール)
・施設運営支援(市民参加の推進、ミュージアムショップの運営)
以上の項目です。
理念や目的などの共有って大切ですよね。どのように共有していくのか、その方法や伝え方や伝える言葉はどんものがいいのかなど考えて市民一人ひとりに伝わるようになるといいですね。
(文:mitu)
追記:最終回までいったのでそれぞれの記事をピックアップしました。
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に 課題点検(1)
http://uedanavi.naganoblog.jp/e1270574.html
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に 課題点検(2)
http://uedanavi.naganoblog.jp/e1270591.html
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に 課題点検(3)
http://uedanavi.naganoblog.jp/e1271443.html
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に インタビュー(4)
http://uedanavi.naganoblog.jp/e1273393.html
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に インタビュー(5)
http://uedanavi.naganoblog.jp/e1274408.html
姿現す上田市・交流文化施設 市民集う場に インタビュー(6)
http://uedanavi.naganoblog.jp/e1275875.html